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Day24 最後の峠

Posted by on 2011/04/05
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今日のルート



昨日超えそこなった峠を含めて今日は4つの峠がある。その4つめの峠がアメリカ横断最後の峠だ。残り距離は530km。あと3日で平均約180km走ればいい計算になる。ちょうど良さそうな距離にグッティズバークという街がある。今日のゴールはそこだ!

夜明け前



朝起きるとまだ雨は残っているようだった。やんでくれないかなと思いながら朝ごはんを食べるが、どうも雨はやみそうになかった。しかたなく僕らはカッパを着込み、意を決してモーテルを出たのだった。
今まで何日も走ってきたが、「今日は楽に走りきれた」と思える日は一日もなかった。毎日、何かしらのトラブルなどがあり思ったように進めない日もあった。
そして、今日のスタートは雨が降っていた。雨が降っていてもスタートしなければならないのは、ブルべで雨の中PCを出る時の気分と同じようだった。距離はあと少しだというのに、この雨は僕らに本当に最後まで走れるのだろうかという不安をいだかせるのであった。
昨日の登り損ねた峠は結構なきつさだった。昨日のあのヘロヘロな状態で登らずにすんだのは正解だったと思った。
峠を登り切り下りに差し掛かる頃には少し空は明るくなってきた。雨も何とか止んだようだが道路は濡れていた。僕らは少し用心して坂道を下った。下ったあたりには街があるはずで、本来ならこの辺りでモーテルを探すつもりだったのであるが、モーテルがあるのはもうちょっと先のようだった。
GSだけは流石にどの街にもあるようで、僕らはいつものように夜明け後の朝ごはんを食べた。そこには珍しくカップ麺があったのでそれを食べることにした。

自転車の工場?



朝ごはんを終え、ゆるい坂を登っていた時である。ふと横を見ると、キャノンデールの工場があった。ペンシルベニアは自転車屋さんも多いが、まさか工場まで見るとは思ってもみなかった。

峠、峠、峠

しばらく走ると峠の手前に街があった。街の先にはででーんと山の上へと登っていく道が見えた。これから暑い時間に差し掛かる。登りの前に何か食べておこうと思った。街を見渡すとスタバがあったので、そこで早めの昼ご飯を食べることにした。そこではちょっとだけリッチなサンドイッチを食べることができた。
店を出て目の前の交差点を渡ると、そこから直ぐに登りが始まった。10%はあるんじゃないかという坂が延々続いた。やっとその峠を登りきり、下ったかと思うとすぐに次の峠が始まった。さっきのもきつかったが、まだこんなきつい登りがあったのかと思わされた。気温もあがり喉も乾いてきた。次のカーブを曲がると頂上かと何度も思った。
峠はたまに少し下っては上り返しというのが延々と続いた。何か冷たい物を飲みたくてたまらない。そう思いながら先を見ると何か建物が建っているのが見えた。やっとそこがこの峠の頂上のようだった。とにかく僕らはその建物を目指して走った。
その建物はバーのようだった。オープンのネオンが点いているということは、真っ昼間から開いているようだった。こんな山の上に誰が来るんだと思いながら、僕らは飲み物欲しさに中に入った。
中はうす暗く、僕らがちょうど気持ちいいぐらいにひんやりとしていた。中には二人ぐらいの客が昼間から飲んでいた。僕らはペプシを買った。そして一気に飲み干した。それはキンキンに冷えていて僕らの喉の渇きを潤してくれた。



再び下るとしばらくは平地だった。そしてゆっくりとまた道は登りだした。それは最後の峠へとむかう登りだった。時間はもう18時になろうかというころだった。


最後の峠の上り口。ペンシルバアのいたるところにShare the roadの標識がある。

最後の峠はそれほどきつくはなかった。最後だと思うとスイスイと登れた。

「これで最後だよ」

僕はそう言ったが、M女史の反応は薄かった。相当疲れているのが、それとも最後なわけがないと思っていたのだろうか?

グッティズバーク

最後の峠を降りると街は今まで以上に増えてきた。そして190kmを走ったあたりで、ゴールにしようとしていたグッティズバークの街にたどり着いた。時間はもう19時半になろうとしていた。こんな時間まで走ったのは久々だった。その割には距離はあまり伸びていなかった。



街中にはロータリーになっている交差点がいくつかありおしゃれな街だった。ショッピング客がたくさん歩いていた。そんな人たちを脇目に僕らはモーテルを探した。大きな街なのでリッチモーテルがあるはずだった。

まさかのリッチモーテル

僕らは大きな通り沿いにモーテル地帯を見つけた。その中にいつものリッチモーテルもあった。僕はいつものように空き部屋を聞いた。唇はずいぶん前に痛みはなくなっていたが、少し膨れていてただでさえ怪しい発音はさらにひどくなっていた。特にVの発音ができず、”トラベラーズチェック”が全く通じず苦労した。
いつものようにチェックイン。かと思いきや、受付のお姐さんが端末を叩くとなんと満室だったのだ。
僕らはしかたなく隣のモーテルへ泊まることになった。しかし、そっちのモーテルには洗濯機がなかったのだ。僕らは、リッチモーテルで洗濯機だけ借りることにした。
晩ご飯は目の前にレストランがあったので、そこで食べた。ご飯にありつけたのはもう9時前ぐらいで、お腹はペコペコだった。僕らはガッツリと晩ご飯を食べた。
今日は何とか190kmを走ることができた。どうなることかドキドキしていたペンシルベニアの難所は超えることができたようだ。明日もアップダウンはあるようだが下り基調で、標高は海抜0mに近付いていく。
あと2日で350km。明日も200km近くを走り、余裕を持って最終日を迎えられるといいのだが、果たしてどうなるのか?

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